フィギュアスケートの新ルールをチェック!選手への影響は?

はじめに

羽生結弦選手や紀平梨花選手の活躍でますます盛り上がっているフィギュアスケート!見てはいるけどいまいちルールが分からなかったり、ジャンプの見分けができなかったりする人は多いとおもいます。毎回シーズンごとにルールが改正され、それに対応する選手も大変ですよね。今シーズンから大幅に変わったルール、なぜ変わったのか?選手への影響などをチェックしてみたいと思います!

変更点をチェック!

変更点
(1)ジャンプの基礎点が今までより下がる
(2)出来栄え点(COE)の加減点が±3の7段階から、±5の11段階に拡大される
(3)男子とペアのフリー演技の時間が4分30秒から4分に短縮される
(4)男子のフリージャンプの数が8個から7個へ変更
(5)プログラム後半に全てのジャンプを跳ぶことに何らかの制限を加える

なぜ改正されるのか


このルール改正の狙いは、ジャンプに偏ってきた戦いの流れに歯止めをかけて技の完成度や演技の質の評価に重点を置くという理由です。確かに男子は4回転戦争とまで言われ、4回転を跳ばないと勝てない、4回転は当たり前なんて時代です。

・ポイントはGOEの幅が広がる
GOEとは出来栄え点のことです。技の完成度や演技の質を上げるために、このGOEの幅が広がったということです。

変更前 +3〜—3点
変更後 +5〜−5点

これにより、例えばトリプルアクセルの基礎点は8点ですけれども、トリプルアクセルを跳んだ時に審判は+5点から−5点まで判定します。1点につき基礎点数の10%になります。よってトリプルアクセルの場合は0.8点になります。審判が+5点をつけた場合は
0.8(基礎点の10%)×5点(審判の評価)=4点加点
となります。基礎点の8点と加点の4点を加えると12点になります。よってジャンプの質が高いとマックス12点、低いと最小で4点になります。

・無理に高難度のジャンプを狙わなくてもいい
この事から、無理せずに4回転にチャレンジするよりも今できる3回転ジャンプの完成度を上げてプラス評価を狙うほうが高い得点が出る可能性がある事になります。特に女子は、現時点での最高難度であるトリプルアクセルを綺麗に跳ぶ選手は世界で見ても紀平梨花選手しかいません。アクセルジャンプで勝負を挑むよりは、出来栄え点を狙って勝負に行く選手も出てくると思います。しかしながら紀平梨花選手のトリプルアクセルはGOEも加点されるので、彼女がトリプルアクセルで点数を伸ばしていったら、世界のライバルたちもトリプルアクセルを挑戦せざるを得ません。選手にとっては難しいところですね。

・こんな選手には有利
高橋大輔選手のように、4回転はしないけれども技の美しさや表現技術はトップクラスの選手には良いと思います。

☆フィギュアスケートのジャンプの見分け方
☆フィギュアスケートのステップシークエンスの見分け方

演技時間が4分半から4分へ短縮

男子フリースケーティングの演技時間が短縮される事により、スタミナ面でも楽になったと思いがちですが実は逆なんです。これまでは演技の中盤で一息いれるタイミングがあったのだけど、それが無くなるので体力的にはキツくなると考えられます。そして、より密度の高い構成が要求されるわけです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。ここまでを簡潔にまとめます
新ルール

(1) ジャンプの基礎点の変更
(2) GOE(出来栄え点)が7段階から11段階へ変更
(3) 男子、ペアのフリー時間が変更
(4) 男子のフリージャンプが8個から7個へ変更
(5) プログラム後半のジャンプに何らかの制限を加える

今までジャンプが得意な選手は、ジャンプで点数を稼いでいたのですがこのルール改正により、オールラウンダーな選手が求められます。そして、ジャンプだけではなく本来の美しい質の高い演技が観れると思います。これからのフィギュアスケートも目が離せませんね!